日本の競馬には中央競馬と地方競馬の2種類があります。
G1レースが頻繁に開催され、緑一面に広がった芝の舞台でレースを行うのが中央競馬です。
それに対して地方競馬は一部を除いてオールダートです。
ダートレースなのでどうしても中央競馬の芝G1と比較すると魅力は少なく思えます。
しかし、地方競馬は馬券予想家にとっては非常に予想しやすいのです。
なぜ予想しやすいのでしょうか。
当記事では地方競馬にまつわる情報や地方競馬の当て方・用語についても解説します。
《この記事で分かること》
地方競馬の基本的な情報が分かります。
地方競馬の当て方が分かります。
地方競馬の専門用語の意味が分かります。
1:【競馬の基本】地方競馬とは?
地方競馬とは地方自治体が管理・運営する公営競技です。
一見中央競馬との違いは分かりませんが、中央競馬と地方競馬は細かい点が違います。
中央競馬と似ているようで似ていない地方競馬について、もう少し詳しく解説しますね。
1-1:地方競馬と中央競馬の違い
地方競馬と中央競馬の最大の違いは管轄が別であることです。
中央競馬の管轄はJRA(日本中央競馬界)です。JRAの胴元は農林水産省なので中央競馬は北海道から九州まで農林水産省が管理していることになります。
それに対し、地方競馬は各地の地方自治体が管理しています。
北海道の門別競馬であればホッカイドウ競馬が、九州の佐賀競馬場であれば佐賀県競馬組合が運営しています。
JRAと違って各地方の自治体が管理しているのが地方競馬の大きな特徴です。
1-2:全国の地方競馬場
地方競馬場は全国に15カ所、北海道から九州まで点在しています。
中央競馬と合計すると日本国内には25カ所競馬場があることになりますね。
◆全国の地方競馬場
帯広競馬場 | 門別競馬場 | 盛岡競馬場 |
水沢競馬場 | 金沢競馬場 | 浦和競馬場 |
船橋競馬場 | 大井競馬場 | 川崎競馬場 |
笠松競馬場 | 名古屋競馬場 | 園田競馬場 |
姫路競馬場 | 高知競馬場 | 佐賀競馬場 |
2:地方競馬の基本的な5つの情報
中央競馬と地方競馬は管轄が違いますが、それ以外にも地方競馬ならではの情報はたくさんあります。
地方競馬を知る上で押さえておきたい5つの基本的な情報をまとめました。
情報①:ほとんどの競馬場がダートで開催
全国に地方競馬場は15カ所存在しますが、盛岡競馬場をのぞく14の競馬場には芝のコースがありません。
コースはすべてダートとなっています。
どうして芝コースがないかといと、芝は管理のコストが高いからです。
ダートは管理や整備が楽なので、中央競馬ほど収入のない地方競馬ではダートしかコースが設けられていないのです。
情報②:小回り競馬場が多い
中央競馬と比較すると地方競馬はコースの全長が小さいです。
中央競馬の区分である東京競馬場の芝コースは全長2,100mほどありますが、例えば地方川崎だと1,200mほどで、半分くらいしかありませんね。
ゆえに小回り競馬場が多くコーナーワークが器用な馬が活躍しやすいです。
情報③:平日に開催される地方競馬もある
中央競馬しか触れていない人は、競馬は週末の土日に開催されるものと思いがちですが、平日に開催される地方競馬場も存在します。
中央競馬が一律週末に行われるのに対し、地方競馬は各自治体ごとに開催日が違います。
高知競馬は週末に開催されることが多いですが、南関競馬は平日に行われます。
競馬場ごとに開催曜日が違うのも地方競馬の特徴です。
情報④:ナイターを導入している競馬場もある
中央競馬では見られない特徴のひとつに、ナイター競馬を導入している競馬場があります。
例えば高知競馬や大井競馬はナイター設備を導入したおかげで、昼間働いている競馬好きをターゲットにした馬券ビジネスを行っています。
特に高知競馬場は土日に開催日を置くことで、JRAで負けた人が高知でリベンジできるような工夫を設けています。
普段の競馬とはまた違ったナイター競馬も見ごたえがあって面白いですよ。
情報⑤:ネットで無料中継が見れる
地方競馬の見所はネットを通して無料でレースを観戦できることです。
地方競馬を総合的に扱う『オッズパーク』や『楽天競馬』、または地方競馬自治体(NAR)の公式サイトから視聴可能できます。
開催時間帯であればいつでもリアルタイムで観戦できます。
ネットで購入した馬券を片手に家で地方競馬を楽しむことができるのです。
3:地方競馬は意外と当たる!当たる3つの理由
地方競馬は中央競馬と比較しても地味な印象を受けますが、工夫すれば地方競馬でも馬券を当てるのは可能です。
むしろ、中央競馬よりも地方競馬のほうが当たるという方も多いです。
どうして地方競馬が当たりやすいのか、3つの理由を説明します。
理由①:逃げや先行馬の成績が高い
地方競馬場は逃げや先行馬の好走率が高いです。
なぜなら、中央競馬と比較しても全長が短くて小回りコースが多いです。
小回りが多いということは直線が短くてコーナーがたくさんあるということです。
コーナーがたくさんあるとカーブでペースを落とさなければいけないのでスローペースになりやすいです。
逃げや先行馬は前半にペースを落とせば落とすほど、最後のスパートでも余力を残して競馬できるので、小回りの多い地方競馬と逃げ・先行馬は相性がいいのです。
理由②:同じ競馬場を使う頻度が高い
中央競馬所属の馬は平均的に1か月に1回くらいの頻度でレースに出走します。
ところが地方競馬所属の馬はよほどのことがない限りほぼ毎週レースに挑んでいます。
地方所属馬は各競馬場ごとに所属しているので、所属元の競馬場で毎週レースしています。
毎週同じ競馬場でレースしてくれるのでデータが蓄積されやすいので予想も行いやすいのです。
理由③:少頭数開催が多い
中央競馬のフルゲートは18頭ですが、地方競馬はそれよりもはるかに少ない頭数で開催されることが多いです。
競馬場にもよりますが、フルゲート10頭立てのコースもあります。
中央競馬と比較すると、圧倒的に少頭数で開催されることが多いですね。
馬券の組み合わせも出走頭数に応じて変化するので小頭数開催の多い地方競馬では一点当たりの的中率も高くなるのです。
4:地方競馬に関わる基本的な用語
地方競馬も基本的なルールは中央競馬と変わりません。
しかし、地方競馬ならではの用語もたくさんあります。
地方競馬でよく使われる用語を説明します。
用語①:交流重賞
交流重賞とは中央所属馬と地方所属馬が同じ舞台でレースを行うことです。
もともと地方と中央の馬が同じ舞台でレースすることはありませんでした。
しかし、90年代に地方と中央の隔たりをなくすために設けられたのが交流重賞です。
交流重賞は地方のレースの中でも賞金が高めに設定されているので中央所属馬も参戦します。
そして、中央所属馬に勝った地方馬もいますよ。
交流重賞は平日の水曜日に開催されることが多いです。
また、交流重賞のグレードは【Jpn】という表記で表します。これは、地方競馬で開催される重賞を指しています。
用語②:南関
南関東競馬場の略です。
南関東にある4つの競馬場(大井・船橋・川崎・浦和)は重賞レースが頻繁に開催されます。
中央競馬でG1レースが開催される中山や東京・京都・阪神を4大馬場といいますが、地方競馬であれば南関競馬場が地方競馬の4大馬場なのです。
用語③:ばんえい競馬
北海道帯広市にある帯広競馬場では世界にひとつしかないばんえい競馬が開催されます。
ばんえい競馬の主役を飾るのは重さ1トン近くあるばん馬です。
ばん馬とはもともとは農耕馬として活躍していた馬で、明治時代から昭和初期まで活躍していました。
ところがトラクターの普及と共に農耕馬の役割は終わりを迎えたのです。
しかしながら、北海道開拓に大いなる貢献をもたらしたばん馬に活躍の場を設けたのがばんえい競馬でした。
ばんえい競馬のコースはひとつしかありません。
全長200mで2つの障害(小山と大山)が間にあるコースのみです。
200mの距離を500キロから1トン近くあるソリを引きずりながら1着を目指すのがばんえい競馬です。
ばんえい競馬はサラブレットのように疾走しませんが、力強い走りはサラブレットとはまた違った迫力があります。
地方競馬のライブ中継でも視聴できるので興味のある方は一度ライブ中継を見てみてください。
5:まとめ
地方競馬は中央競馬と比較するとどうしても注目度は見劣りします。
しかし、インターネットの普及で現在は全国どこからでも地方競馬の馬券を購入できるようになりました。
地方競馬も中央競馬と同じように1着を目指して各馬がしのぎを削っているので見ごたえありますよ。
最後に、地方競馬についてくわしい情報がまとめられているサイトを一つ紹介します。
地方競馬大辞典!は地方競馬にまつわる情報がたくさん掲載されています。
地方競馬に特化しているサイトなので地方競馬の情報を浴びたいという方におすすめです。
いつでも役立つコンテンツを提供しているのでブックマーク登録する価値のあるサイトですよ。